2013年6月25日火曜日

「人はなぜ存在するのか」


いかにも人生に悩んでる人が読みそうな、
すごいタイトルの本を借りてしまいました。。

齋藤さんの本は、今回も何冊か借りて見ているのですが、
「ここポイント!」というところがボールドになっていたり、
文字の大きさや行間などが絶妙のバランスになっていたり、
とにかく読みやすさが魅力だと感じます。

もう5、6年ぐらい前に速読スクールに通っていたとき、
先生が最初に勧めてくれたのが、齋藤さんの「ガツンと一発」シリーズでした。
ちなみにこれ、小学生ぐらいのこども向けの本なんですが、
大人が読んでもけっこうガツンとくらわされます。

---------------------------------
将来に対する取り越し苦労と過去についての後悔の念の
両方に攻められて、現在を失うこと。
このようなクヨクヨする生き方は、消極的な気質に由来しているのではなく、
単に「思考の深さの問題ではないか」とまず、ガツンと一発。。



今の時代に生きる私たちは、現在(今)を感じる時間的な心のゆとりがなく、
自分の存在を徹底的に深く思考していない。
次から次へと羅列される膨大な情報を処理するだけで手一杯になり、
あらゆる認識が浅くなってしまう。
あるいは、「自分の生きるエネルギーをためるプールがあるとすると、
底に穴が開き、エネルギーが始終漏れているような状態

あああ、まさにここ1年半の私の状態がこれだったのでした!

そして今まさに、
「今」を感じること、
エネルギーが漏れないように穴を塞ぐこと、
その二つのために、懸命に手法を探しているところでした。

そこで齋藤さんは、穴を塞ぐためには、
視野を広げることに尽きる」と言い切ります。

その視野を広げるために、この本では、
宗教、哲学、宇宙史、人類史など、様々な角度から、
「存在」についてアプローチしてくれています。
「こんな考え方もあるよ」
「こういう視点はどう?」
など、手を変え品を変え、提案してくれています。
齋藤さんが提案しているというより、
これまでに生きてきた偉人たちの言葉を
齋藤さんがイタコ的に今の私たちに伝えてくれているようでもあります。



時間や場所やスケールの軸を少し動かしてみるだけで、
ずいぶんと世界の見え方が変わります。
というより、「現在を失う」ことは、
渦中にいるととても絶望的な感じがありますが、
ほんの少しの「軸の移動」で心もちや顔の表情まで変わってしまうぐらい、
単純なことでもあるのかと思います。
ただ、そのほんのちょっとの軸の移動や、発想の転換が、
「神経が摩耗し、疲弊」しているストレス状態ではできない。

まずは、坐禅のように、過去も未来もなく、ただ「今」に
心を集中させるような時間をまずとったあとに、
はじめてできることなのかもしれません。

実際は、社会からはじき出されてしまうような恐れから、
ぼうっとすることもできないでいたわけですが。

自分にとっての心の礎石がなんなのか、私自身も探っているところです。
できるだけ毎日、身体を動かして、自分とつながっていることを確認するとか、
自分だけの安心で安全に孤独になれるretreatの時間をもつとか、、
・・・なのかな、と思います。



齋藤さんはまたこうも書いています。
「仕事では常に他者からの評価が自分の価値を左右する」
「他者からの評価が良くなければ、だんだん自信を失います。逆に他者の評価が良ければ、自分ではいまひとつと思っていても、次第に気分が良くなってきます。」
社会的な存在意義。
これだけが自分の存在意義のすべてになってしまうと、
常に他者に振り回されることになってしまう。
自分の心の礎石どころではなくなります。
でもこれで苦しんでいる人も多いのではないかと思いますが、どうでしょうか。



またSNSのメリット、デメリットについても触れられています。
「他者とのやりとりが多くなりすぎてしまうと、何かに集中する時間が取れなくなる」
中高生について言っているわけですが、大人にも当てはまります。

私は最近SNSを本当に気が向いたときだけ、
チェックしたり投稿するようにしたら、
ずいぶんと気が楽になりました。
中にはもちろん有益な情報もあって、
SNSをやっていなければ知り得なかったものもたくさんあるわけですが、
情報を取ろう!と思って気を張っているその時間やストレス、
有益だ!と思って飛びついたものの、自分が本当にほしいのかどうか
判断が浅くなってしまう不安。
今は、たまたま除いた時に、流れてきた情報にピピっときたら、
それがご縁だと思うようにしています。

ちょっと前はそれがもうaddictionレベルに達していたんじゃないかと思います。
何かにaddictするということは、
それ以外のどこかに軋轢や圧力や不満があって、
それを見ないように、それについて考えないようにいたんだと思います。
あえて、他者が時間を奪うことを許している状態というのか。

それをaddiction(依存)ではなく、過度な刺激から離れて、
リラックス、集中、気晴らし、温かさを感じるといった、
より健康的な方向へ向けていくことが、心の平和のために
必要なのではと感じています。



p158「中高生の相談相手には大学生を」
のところは、最近カタリバさんとお仕事したことがあったり、
大学生と接する機会が多いことから、本当にこの「ナナメの関係」の大切さを感じています。
「サザエさんで言うところの、カツオにとってのユキエさんのような」と表現されていてわかりやすかったです。
最近ようやくわかってきましたが(恥ずかしながら)、
中高生でなぜ反抗期があるなのかというと、
自立して、自分自身の人生や自分自身の家庭をつくるためには、
一旦自分の出自や属しているコミュニティを否定するプロセスが必須なのですよね。
だから、何か悩みがあっても、親に相談できない。
これは当然です。
そこでやはり、「ナナメの関係」なのですね。
先日記事で書いた「自分を育てる読書のために」でも同じような関係がありました。
これも私の人生のテーマです。(テーマ、多いな。。)



途中説教臭いところもありましたが(齋藤さん、スイマセン。。)、
今の私にとって示唆に富む一冊でした。

---------------------------------------------
本書で紹介されていた書籍の中で、私もオススメの二冊

ネイティブアメリカンのイロコイ族が口承だけで伝えてきた
部族の成り立ちから現在までの一万年の物語。


◆「大地
パール・バックの不朽の名作。長いけど、もう一度読みたい。。
今なら読めそうな気がする。
“十九世紀から二十世紀にかけて、古い中国が新しい国家へ生れ変ろうとする激動の時代に、大地に生きた王家三代にわたる人々の年代記。(Amazonより)"




0 件のコメント:

コメントを投稿