2013年6月24日月曜日

「村上ラヂオ」



「シドニー!」を読んで以来、久しぶりに村上さんのエッセイを読みたくなって、
二、三冊借りてきたうちの一冊。

◆p118「教えられない」
夏目漱石が学校の先生を辞めて、作家になった後に
近所のこどもたちに英語を教えてやるというエピソードがほのぼのとしてよかった。
「英語教師 夏目漱石」(川島幸希著 新潮選書)もぜひ読んでみたい。
漱石については、小説よりイギリス留学時代について講演した
(たしかそうだったと思うけど)
「私の個人主義」が印象的。
挫折と悲哀がたっぷりで、なんかこう、
大先生というより「お父さん......!」という気持ちになる。

ちなみにだけど、世の中にはこんなことをしている人もいる。
  【「こころ」の手紙を実際に書いてみる】



◆p186「けんかをしない」
最近つらつらと考えていたことでもあったので、
そうそう!と思わず心の中で叫んだ箇所。

(引用)--------
「かなりの確信を持って思うんだけど、世の中で何がいちばん人を深く損なうかというと、それは見当違いな褒め方をされることだ。そういう褒め方をされて駄目になっていった人をたくさん見てきた。人間って他人に褒められると、それにこたえようとして無理をするものだから、それで本来の自分を見失ってしまうケースが少なくない。」
(引用ここまで)--------

人から褒められるのはうれしい。
でも同時に勘違いしない冷静さもなくては、ってことだよね。
人の褒めには、願望とか期待が過分に乗っていることもあるから。



◆p212「あとがき」
このエッセイはananに掲載されたものだそう。
村上さんとananってちょっと意外な感じがしたのはなぜだろう?
そして、今ananってどの世代に一番多く読まれているのだろう?
私は、事情(というほどのものでもないけど)があって、
小学校6年生の時に初めて買って、
その次はたしか高校生か大学生だったと思う。(間はオリーブ)

(引用)--------
「若い読者を対象にして書くにあたって、ひとつ前もって自分なりに決めておいたのは、安易な決めつけみたいなことだけはやめようということでした。『こんなことは当然みんなわかっているはずだから、いちいち説明する必要なんてないだろう』というような前提を含んだ文章は書かないようにしようと。それから何が正しくて、何が正しくないというような押しつけがましいことも、なるべく書かないようにしようと。」
(引用ここまで)--------

こういう姿勢をとるって実はけっこう難しい。
気づくと「前提含み」「正しさの押しつけ」をしてしまう自分がいる。
育児にしろ、仕事にしろ、生きて人と関わる上で、
意識しておきたいことだと思った。


「村上ラヂオ」は続編があるようなので、また図書館で借りてこよう〜

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